Create a new work style

~副業から起業を目指すサラリーマンの日常と備忘録~

Creative mind in the business

副業と起業のためのクリエイティブ・マインド

副業サラリーマンができあがるまで③ ~金言が変えたネガティブマインド~

「メケ・メケ 馬鹿野郎 情なしのけちんぼ
  メケ・メケ 手切れのお金もくれない
   あきらめて帰ろう やがて月も出る港」
    (メケ・メケ / 美輪明宏)

自己紹介がてら振り返る歴史 ~その③~

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前回、中途半場に引っ張りつつ終わった記事でしたが(笑)

新しい環境の水商売で、モヤモヤイライラとしながら働く僕の助けになってくれた言葉はなんなのか?それがこの一言です。

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「素人十年、水三年」

これは美和明宏さんの自伝的著書「紫の履歴書」に書かれていた言葉で、昼の生活10年の中で得る人間関係や様々な経験を、夜の生活の中では3年で経験する、と言う意味の言葉で、当時はもちろん、今でも自分の中にずっと残っている言葉です。夜の世界、水商売の世界には、多くの人間模様があり、キツい事もきっと多いだろうけど、その世界で頑張っていれば、その代わりにそれだけの経験が自分の中に残る。と言う意味だと僕は理解しています。テレビで活躍するオネエタレントさん達の言葉が、妙に達観されてるのはこう言う人生経験の背景が大いにあるのかもしれませんね(笑)

今の自分や、世のサラリーマンの皆さんにしてみたら、きっとこの言葉は役に立たない一言かもしれませんし、グッと来ない人の方がきっと多いと思います。しかし金言と言われるような言葉は、正に適材適所の状態でその影響が発揮されるもので、当時の僕はホントにこの一言に根拠のない希望が持てたのでした。今現在、モヤモヤと悩みながら仕事をされている方や、生活に疲れている方、無理矢理にでも本や映画などに触れてみるのもいいかもしれません。ふとした所からあなたにとっての金言が見つかることもあるかもしれませんよ。

真理とは受け流すことと見つけたり

実際に夜の世界の生活は濃いもので、高そうなスーツを着こなした企業の社長さんから、両腕が墨だらけのその筋の方々まで、普通に生活してる中ではまず出会わない人達と、会話をする機会がたくさんありました。もちろん嫌な酔っ払いも含めて、それら全てが自分の人生経験だと思えるきっかけをくれた言葉が、正に三輪さん書かれたその言葉でした。そして特にやりたい事が見つからないのなら、しんどくてもとりあえず3年はこの仕事を続けてみよう、と思えるようになりました。

それからというもの、意味なく胸ぐらを掴まれたり、頭からビールをかけられたり、介抱の際に手のひらにおもいっきり吐かれたり、様々な理不尽を受けても「これも経験だ」と笑えるようになったのです。それどころか、酔っ払った大人も、終いには可愛く思えるようにすらなったものです。ちょっとしたきっかけで人は変わるものですね(笑)

前回の最初に書いたように、残念ながら水商売の経験自体からは、後々自分のビジネス感や、仕事に対する考え方に繋がるような大きな事はありませんでした。値札に表せない価値が売り買いされる現場は、わかりやすい欲求の中で成り立ち、グラス1杯のビールが1,000円以上したり、あらゆる物に市場価格とは計り知れないほどの高価格がつけられる夜のビジネスの場の感覚を、一般的な生活やビジネスの感覚になぞらえようとするのはとても不可能です(笑) しかしながら今の自分の考え方や、人間と言う物に対する見方に大きな影響を与えてくれたのは大いにあると思っていますし、ここでの経験が今の自分を作っていると今では思えます。

そして唯一、その生活の中で、一般的なビジネスに役立つ考え方があったとしたら、それは、他人が高いと感じる物であっても、それに価値が有ると思う人は、高くてもそれに見合った単価を払ってくださる、と言う考えです。高いけど、この店で飲む酒が楽しい、高いけど、この人と話す場が楽しい、と言ったような、どんな業界のどんな商品でも他にない価値を作ることが商売における大きな強みである、と言う事を、学べた現場であったと今になって思います。ごく当たり前の事かもしれませんが、何かを得たと思わないとやりきれないですし、何も得なかったと思うのはさすがに勿体ないので、そういう風に思うようにしています(笑)

それでは今回はこのへんで、ごきげんよう。