Create a new work style

~副業から起業を目指すサラリーマンの日常と備忘録~

Creative mind in the business

副業と起業のためのクリエイティブ・マインド

副業サラリーマンができあがるまで⑦ ~引き際は言葉少なく~

「君が為 尽くす心は 水の泡
  消えにし後は 澄みわたる空」
   (岡田以蔵)

自己紹介がてら振り返る歴史 ~その⑦~

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悔いのない引き際

前回に続き、夜の職場に次々と悪しき改革の嵐が巻き起こります、見切りをつけて辞めていくスタッフが出てくる中、生活面の理由などで、辞めるに辞めれないスタッフはため息の日々で、本当に気の毒な状況になりました。ポツポツとスタッフが減っていくと、二代目経営陣から僕に対しても、現場に戻って欲しい、と声がかかるようになりました。不可抗力による人手不足や、それこそ正当な理由であれば、自分の仕事を一旦置いて、現場に戻る義理くらいはもちろんあります。しかしこの状況で、こいつらの小銭稼ぎに協力してやろうとは到底思えませんでした。

引きずっていた選択肢に、決断を迫られる時がついに来たのです。悩む事なく僕は退職の道を選びます。良くしてもらった最初のオーナーや、仲の良かった一部の先輩に対しては、少々心苦しい選択ではありましたが、もはや腐敗した組織のトップに未練などは更々なく、腹の底に溜まった膿を吐き出したような気分の選択でした。状況が状況だけに、かなりの引き止めをされましたが、最後まで自分達の身を汚そうとはしない経営陣の言葉には、耳を貸す事はできませんでした。

なんで辞めるんだ? なんて、悪気もなく聞かれましたが、腹を割らない人達には自分の考えや、思っている事を言う気にもなりません。辞めた後、制作の部署を引き継ぐ人間がいないのに! なんて言われもしましたが、削れる経費はとことん削って、自分達の懐に納めるような人達でしたから、いずれ無くすのだろうと感じていた部署ですし、むしろ都合が良かったのではないでしょうかね。

人間はふとしたで突然変わるものです。そのうちの一人は、かつては世話にもなりましたし、昔は男気のあるいい人だったんですけどね。目先の欲に目がくらむとこうも駄目になるものですね。もう一人のゴマスリ幹部の甘言に毒されたのかとも思いましたが、今となってはもうどうでもいい話ですし、いつかそれ相応のバチが当たれば幸いです。

そうして、昔から仲の良かった一部のスタッフに惜しまれつつ、6年近く身を置いた世界から、僕は足を洗う事になります。必要に駆られて飛び込んだ夜の仕事は、人の愉しさを教えてくれたのと同時に、人の汚さも十分に教えてくれました。散々に遠回りした男は、なにはともあれ、社会復帰(笑)する事になるのでした。

それでは今回はこのへんで、ごきげんよう。